遠方の不動産を売却したい
Q:遠方の不動産を売却したいけど誰に相談したら良い?
相続などにより、遠方にある不動産の扱いでお困りの方が増えています。これにともなって「売却したいが、誰に相談したらいい?」という相談も増加しているようです。とりあえず、ご自宅の近くの不動産会社に聞いてみたものの、その対応に悩みを深める方も少なくありません。そこには、不動産業ならではの事情が隠されているのです。
「行ける範囲の不動産なら頑張ります」
まず、お客様から「遠方の不動産を売却したい」といった相談を受けた際の、不動産会社の対応から見ていきましょう。不動産会社として気になるのは、「どのくらい遠方なのか」ということです。たとえば、関東の不動産会社なら、同じ関東圏にあるなど、ちょっと時間をかければ行ける距離なら相談に乗るはず。せっかく自分の会社を頼ってきてくれたお客様に応えてあげたいからです。
しかし、それが北海道や九州などになると、往復するだけで時間も費用も相当な負担を強いられてしまいます。不動産会社としては泣く泣くお断りするしかありません。これは基本的にどこの不動産会社でも同様です。「弊社ではその地域は扱っていないので」とお断りする会社が多いと思います。
あるいは、どのような物件なのかを簡単にお伺いし、「これはいい商売になりそうだぞ」と考え、自社で頑張る不動産会社もなかにはいるでしょう。物件の内容をお伺いして、「価格が安い」「自社で売るのは無理」など条件を天秤にかけて、やるかやらないかを判断する不動産会社がいるのも正直なところです。
したがって、「弊社が行ける範囲の不動産なら頑張ります」というのが平均的な返答になります。「行く」となった場合は、実際に現地に足を運び、物件を見て、お取引が完了するまで責任を持ってやり通しますが、“行けない”距離の場合はお引き受けできないのが正直なところです。
そのため、「ほかの会社をあたってみてください」で話が終わってしまう場合が珍しくないわけですが、なかには、ご相談いただいた物件のある地域の不動産会社を紹介してくれる会社もあります。「たまたまその地域に知り合いの不動産会社がいた」ということかもしれませんが、いずれにしても、かなり親切な会社には違いありません。知り合いの同業者を紹介してくれるような不動産会社と付き合いがあるお客様は、業者選びに確かな目をお持ちだと言えます。
不動産は地元の会社が詳しいもの
では、相談した不動産会社に断れてしまった場合はどうすればいいのでしょう。インターネットで相談したい物件の地域の不動産会社を検索するのが一番確実で手間もかからないやり方です。検索で表示された不動産会社のなかから、良さそうなところに問い合わせてみるのがいいでしょう。
そもそも不動産業は「地元の不動産会社が一番詳しい」という大前提があります。不動産は賃貸にせよ売買にせよ地域性が強く、地域によって取引慣習が全く異なることも少なくありません。自分の地元の常識が通用しないことが多々あるわけです。「横浜では当たり前だけど、その地方ではやらない」とか、その逆の場合もしばしば。特に売買の場合、万一のことがあってはいけないので、よく知らない地域の不動産を取り扱うのは不安な部分もあります。
「地元の不動産会社にはかなわない」、そんな意識が、他の地域の物件の取り扱いをお断りする理由のひとつでもあるわけです。弊社でも、可能な限りお客様のフォローをするとともに、どうしても扱いきれないエリアの場合にはネットワークを活かし、その地域の優良な不動産会社さんをご紹介しています。先日も関西にお住いのお客様から東北の物件についてご相談をいただき、地元の不動産会社さんをご紹介したところ、ほどなく売却が実現しました。類は友を呼ぶと言いますが、親切な不動産会社は親切な同業者とつながっているもの。相談する不動産会社は慎重に選びましょう。
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